未来のために、世界のトップを日本のスタートアップから生み出す/インベストメントマネージャー 四方智之

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STRIVEでは「その野心を、スケールさせる。」をスローガンに、日々パートナーをはじめとしたメンバーが投資先のビジョンを叶えるため起業家と伴走しています。

そんなSTRIVEメンバーがどんな思いで、何を目指して走っているのか。

今回はインベストメントマネージャーの四方智之(しかたともゆき)がSTRIVEや支援活動にかける思いについてインタビューします。

キャピタリストは未来の社会を考えていく仕事

ーー四方さんはSTRIVEに入る前に何をされていたんですか?

STRIVEに参画する前はGEという会社でエネルギー部門の経営企画・管理に従事していました。2年間の幹部育成プログラムであるFinancial Management Programに参加していたこともあり、エネルギー分野をはじめ医療機器関連の事業など様々な事業の運営に携わりました。

ーー就職時からアメリカで生活していたのですか?

ジョージタウン大学へ進学する時に渡米して、在学時のインターンからそのままGEに興味を持って就職しました。インターン当初から携わったバイオテクノロジーの分野などは、最先端の技術をビジネスとして成り立たせていく過程が良い経験になりました。

ーーGEで活躍されていたところから、なぜSTRIVEへの参画を決めたんですか?

僕自身、大学時代から政治経済メディアのようなものを友人と共同創業したり、当時まだ全く流行っていなかったキャンパスでタピオカ屋をしてみたり(笑)、と自分でビジネスをしたいスタートアップ思考が元々ありました。

GEの事業は最先端を間近で見れる面白さがあったのですが、社内で参加していた2年間のプログラムが終了する時、次のステップを考えた時に事業により深く携わりたいと感じたのが転機のきっかけですね。

ーー具体的にはプログラム終了時の次のステップとして何を考えていたんですか?

自分の軸として2つありました。1つ目は「自分で事業を作っていきたい」という思い、2つ目が「これからの社会がどうなっていくのかに関わる」ことです。つまり、これからの社会を考えながら、事業に深く関われる環境に身を置きたかったんです。

ーーその軸からもともとキャピタリストになることを考えていたんですか?

特にキャピタリストになることは、年齢や経験値の背景もあって考えていなかったのですが、スカウトメールが入ってきたりもしたので興味を持ち始めました。

ーーSTRIVEに参画することを決めたのはなぜでしょうか?

ハンズオンで事業にどっぷり関われる点が自分の軸とマッチしました。また、ベンチャーキャピタルの仕事を詳しく知っていくうちに「ベンチャーキャピタルは未来の社会を考える仕事」だと実感したんです。

領域や分野を軸にこういう社会になったらいいなと大きな未来を見つつ、投資した企業が事業分野でより良い未来を実現していく。このプロセスを様々な会社と一緒に歩める楽しさがキャピタリストにはあると思っています。

大きな市場を見据えてリスクをとれる起業家はかっこいい

ーーSTRIVEに参画してみてからはどのような変化がありましたか?

前の会社で考えていたような悩みやなぜこの仕事を今自分がしているのか、と考えることは一切なくなりました。良い意味で仕事を仕事として捉えなくもなりましたね。

支援先のサービスが日常の中で使われているシーンを見ると楽しいですし、これからチームが出来ていくような企業と伴走して事業を発展させていく過程にも充実感があります。

あとは自分の興味分野を調査したり、ブログを書いたり、気になる支援先候補にアプローチしたりというのも個人的には社会ウォッチングのひとつとして好奇心が刺激されて楽しいです。

ーーお話を聞いていると四方さんは社会や未来といった部分にすごくこだわりがありそうですね。

確かにそうかもしれません。もともとメキシコなど発展途上国に行く中で社会に興味を持ち、高校の時に国連で働きたいと思ったこともありました。ただ、未発展部分や貧困問題の改善の方向性よりも社会がスタートアップなどの大きな影響でどう変わっていくか、という思考性にシフトしています。

ある人が「将来的に人間は娯楽だけで生きていけるようになるかもしれない」みたいな意見があったとして、そういう未来がどうなるか、の部分が気になるんですよね。

ーー四方さんにとってSTRIVEでの仕事は、どんなものでしょうか?

未来を見ながら、一番ビジネスの近いところで当事者になれる仕事だと思っています。キャピタリストというと経験豊富な人が転職で入ってくるイメージが強いかもしれませんが、むしろ僕のような新卒で事業や社会に興味がある人にとって、これほど面白い仕事はないと思いますね。

僕は、STRIVEという組織もスタートアップの一種であると考えています。先輩キャピタリストの方々が少しずつ今のハンズオン組織で実績を積み重ねられているので、僕の役割としてはいままでにないチャレンジに率先して取り組み、新しいことを巻き起こしていきたいです。

ーーそんな四方さんはどういう起業家にあったときに面白いなと感じるんですか?

僕自身が持っていない業界の知見や思いを持っている人は、魅力的だと感じます。

あとは、リスクを取って勝っていく姿勢なんかも惹かれますね。UberやAirBnBのように、大企業が手を出せない部分に対してもリスクをとって進めていくことで大きな社会変革が得られる部分もあると思うので、やはりリスクをとりながら事業を実現できるかどうかは重要なポイントです。

ーー他にも大事にされていることはありますか?

大きなところで言うとビジネスをグローバルで考えられているかも大切にしています。日本経済の動きを考えながら海外の市場をとっていけるのか、と視野を広く持てると良いですよね。

海外経験が長いこともあり、やはり世界の舞台で活躍する日本プレイヤーをたくさん輩出したいという思いが僕にもあるので、大きな市場を狙っていける起業家はかっこいいな、と思います。自分もうちの東南アジア・インドに投資するアジアのチームメンバーと市場や検討中の会社について密に議論したり、アメリカ時代の同級生で起業したり機関投資家になっている友人とは連絡をとるようにしています。

日本のスタートアップに産業を背負って立つプレイヤーを

ーー実際にSTRIVEに入ってからは支援先とどのように取り組みをされているんですか?

実際に支援先と投資を伸ばす部分を考えたり、日々直面する課題と戦っていく中で毎日「生きているな」と実感があります。サービス数値の成長のような良いこともトラブルや課題のような壁もある中で、戦っている感がありますね。

ーーそんな日々の中で四方さんが感じていることはありますか?

日本には投資が足りないとより強く感じるようになりました。実は幼少期から海外生活をしていたのですが、僕が幼い頃には「日本の会社やアニメってかっこいいよね」と言われていました。

ただ、アメリカの大学時代には状況が変わったと感じています。アメリカや中国のスタートアップの話題がキャンパスで飛び交う中で、体感値ですが日本が登場する機会が極端に少なくなっていたんです。

世界にも通用する分野のある日本だった時代を経て、まだまだ日本はここで終わらないはずなのにと悔しさを感じています。だからこそ、アメリカや中国のように、投資やスタートアップの勢いを変えていく必要があると使命感を感じていますね。

ーー具体的に日本のスタートアップを勢いづけていくためにはどうしたら良いのでしょうか?

日本から産業を背負って立つような企業を世界に輩出することが必要だと思っています。そして僕たちは、スタートアップ投資において、そういった企業をいかに生み出していけるかが勝負になります。

それぞれの産業でエコシステムを作っていくには、今よりも多くの起業家やIPO、M&Aが必要です。このシステムは核になる企業が現れることで急速に回り出すので、産業を背負って立つ企業を生み出し、投資循環を作っていくことが社会の未来に繋がります。

ーー支援先の成功が社会の大きな仕組みに繋がっていく、ということでしょうか。

まさにそうです。ただ、大きな話だけでなくて実際にやってみるともっとミクロな話も共存している部分も大事にしています。共感や感情ベースでウェットな部分もあるので、この人にかけてみたいという気持ちは持ち続けたいです。

投資はミクロでもマクロで見ても年単位で長く成果を出していくものなので、日々のものを大切にしつつ常に5〜10年先を見据えて積み上げていく姿勢をこれからも大事にしたいと思います。

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