尊敬する経営者たちの採用に関する困りごとを、ハンズオンで解決したい/タレントパートナー 小沢宏美

タレントパートナーby STRIVE

STRIVEでは「その野心を、スケールさせる。」をスローガンに、日々パートナーをはじめとしたメンバーが投資先のビジョンを叶えるため起業家と伴走しています。

そんなSTRIVEメンバーがどんな思いで、何を目指して走っているのか。

今回は、STRIVE支援先に常駐して採用支援を行いながら、自身が設立した女性エンジニア向け団体「WITY」の活動にも注力しているタレントパートナーの小沢宏美(おざわ ひろみ)に、STRIVEや支援活動にかける思いを聞きました。

(以下、質問はSTRIVEタレントパートナーの岩井、回答は全てSTRIVEパートナーの小沢)

「なぜ、人は働くのか」。好奇心で飛び込んだキャリアの世界

──小沢さんがSTRIVEに入るまでについて、お聞かせください。

2007年に新卒でインテリジェンス(現:パーソルキャリア)に入社し、6年半ほどキャリアコンサルタントとしてエンジニアの転職支援をしていました。その後、異動してインハウスのリクルーターとして1年、次いで業務資本提携をしていたランサーズに出向き、人事としてベンチャー企業の採用支援を行いました。当時、ランサーズの専属人事は、今目の前にいる岩井さんでした。このときに初めて一緒に働きましたよね。

──ええ、半年間ほど支援してもらいました。その後は?

インテリジェンスに戻り、最終的には新規事業部署に異動。3年間、エンジニアのコミュニティマネージャーを担当しました。スタートアップを中心とした、企業が採用に繋げるためのイベントの支援を行っていました。その本業の傍ら、女性エンジニアの団体「WITY」を立ち上げました。この団体活動にもっと力を入れたいと思い始めたことがきっかけで、インテリジェンスの退職を決意することになります。

──フリーランスになったのでしたね。もともと、独立志向があったのでしょうか。

いいえ。むしろ、母が専業主婦の家庭だったこともあり、学生時代まではあまり自分が社会人として長く働き続けるイメージがなかったんです。「人って、なんでがんばって働くんだろう」という好奇心が、キャリアアドバイザーを選んだ理由でした。父も弟も教育に関する仕事に就いていて、母も教育熱心だったので、教育や学びに興味を抱きやすい環境、血筋もあったのかもしれません。

独立を決めたのは、ビジネスサイドとエンジニアとを接続することが、世の中に貢献できることだと考えたのがきっかけです。10年間エンジニアやベンチャー企業の支援に携わるなかで、ビジネスサイドでエンジニアのことを理解している人があまりいないことが見えてきました。そして、なかでもエンジニア女性のコミュニティ活動にも力を入れたい想いが強まりました。ただ、コミュニティ活動は特定の会社に転職してできるものではないと思って。

──なぜでしょう。

目的が利益を出すことではなく、人と人を繋いだり伝承したりするものということもあって、企業のメイン事業にはしづらいからかもしれません。

私が女性エンジニアに向けた活動を行いたかった理由は、「性別は関係ない」とされることもありながらも、やはり男女の違いはあると感じたためです。結婚や出産についての悩み、生理中のパフォーマンスの低下や、「女性だから」とやらせてもらえない技術職がある……こうした悩みは、女性ならではのものです。こうした悩みをオープンにし合うことで情報をシェアできる場を作りたいと思いました。メインでできる会社がなかったため、必然的に独立を選んだんです。

──そこから、どのようにSTRIVEへの参画に繋がっていったのでしょうか。

今でこそ、STRIVEの仕事は私のライフワークとなっていますが、最初は、団体活動に力を入れるにあたり、どうやって食べていくのかを考えたことがきっかけでした。「WITY」がライフワークなら、ライスワークはどうしよう、と。退職を決断する前に、フリーランスになっていた岩井さんに相談したら、「フリーランスでも大丈夫だよ」と言ってもらって。そこから、今も続いている岩井さんとのツーマンセルスタイルでの働き方が始まりました。

STRIVEとのご縁も、岩井さんがきっかけです。ランサーズ時代に、岩井さんから採用支援先をご紹介してもらうことが多く、そのうちのひとつがSTRIVE代表の天野さんがいたグリーベンチャーズでした。そのご縁から、STRIVEがハンズオン支援強化のための専属タレントパートナーを抱えるというタイミングで、岩井さんに誘ってもらいました。

支え、支えられる「持ちつ持たれつ」な関係性が、相談しやすい環境を作る

──STRIVEでの仕事内容についてお聞かせください。

岩井さんと「ツーマンセル」で、STRIVEの支援先の採用支援を行っています。私は支援先からお話を聞いて、思い浮かんだアイディアをアウトプットするのが得意です。一方、岩井さんは総合的に考えながら、優先順位の判断をすることが得意だと感じます。たとえば私がふわっとした状態で伝えた感覚的なことも、岩井さんが体系立てて言語化し整理してくれるので、ふたりで動けることはお互いにとっても支援先にとってもすごく良いんです。

これまでも採用に携わってきましたが、エージェンシーや人事としての活動と比べると、投資家目線でのHRである点が大きな違いです。そのため、今は経営者寄りの視点で採用を考えるよう心がけています。

──経営者目線のHR、どういった違いを感じていますか?

人事視点とは異なり、もっと会社全体を俯瞰して見ている感じでしょうか。「今後、この会社をどうしていきたいのか」のビジョンがあるのは経営者であり、その視点から見て「こういう人がほしい」となる。そのため、私も人事視点よりも視座を上げる必要性があると感じています。

──小沢さんは支援先にハンズオンすることが多いですが、その際に大切にされていること、意識されていることはありますか?

自分は支援先の社員なのだと思って動くことですね。実際に、社員総会や社員ミーティングにも呼んでいただけることが多いです。飲みに誘われることも多く、特に経営者の方からお誘いいただいています(笑)

──いわゆる「飲みニケーション」ですね。

フランクに踏み込んだお話ができるんです。採用支援をする際には、会社を作った理由、社員それぞれを雇った理由、今後のサービスについてなど、採用以外のパーソナルな情報も必要であるケースが多いため、初期段階のヒアリングでこちらから踏み込んだ質問をします。すると、「飲みに行ってお話しましょう」とお声がけいただくことが多いです。

──それは、小沢さんの気さくな人柄もあるのかなと感じます。

正直なところ、自分では自分の美点をよくわかっていなくて。ただ、支援先に連絡しやすいと思っていただける関係性を築けているのかなとは思っています。

私自身も、頼っていただけると嬉しいんですよ。持ちつ持たれつな関係性のほうが、相談ごとを持ち掛けやすくなるのではないかな、と。支援するのは私のほうですが、支援先から「助けてあげたい」と思っていただけていることが多いように感じています。

あと、こう言ってしまっていいものかとも思うのですが……そもそもそんなに難しいことを考えていないんです。根幹にあるのは、STRIVEのキャピタリストや支援先の方々への想いです。皆さん、本当に素敵で、尊敬するところばかりで。そんな素晴らしい方たちの困りごとを、どうにか手助けしたい。その一心です。

その時々によって、潤滑油になるときや、私が憎まれ役を買って出るときなどを判断してはいますが、これも「どうするのが支援先の方たちにとって1番プラスになるか」を考えているだけなんです。自分の身の振り方によっていい方向に向かえるよう支援できるのは、ハンズオンだからこそできることです。

ライスワークから、ライフワークに。高い熱量で、今後も好循環に繋がる支援を

──STRIVEに参画後、ライスワークとライフワークに対する考え方には変化がありましたか?

今は、両者が融合している感覚があります。「仕事をしている感じ」がなくなり、すべて私自身がやりたいことに繋がっている感覚なんです。働きながら勉強できて、わくわくできて。さらにお金までもらえるなんて……!といった具合なんです。STRIVEでの仕事は、もはやライスワークではなくてライフワークですね。

自分のやりたいことを追求できて、かつ周りの人たちが私の存在、仕事に価値を感じてくれている環境だからこそ、「仕事をしている感覚」が薄らいでいるのだと感じています。本当に今が楽しいので、もっと早く退職を決意すればよかったと思っているくらいなんです(笑)。とはいえ、12年間の努力と経験があるからこその今だとも思っています。

──12年間の経験があったからこそ、今、STRIVEでやりがいを感じて働けているんですね。小沢さんが思う、STRIVEの良さは何でしょうか?

熱量が高い人たちが集まっているため、いい影響をもらえることです。「誰かを元気にする」のではなく、「元気な人をさらに元気にする」スタンスで仕事ができています。

 

私はSTRIVEに出社するのは週1~2回程度なのですが、出社するたびに元気をもらっています。そのため、支援先にも元気いっぱいの状態でハンズオンできる。支援先のスタートアップ企業の方たちも、同じく熱量が高い人たちが多いので、より良い循環が生み出されていると感じています。これからも、いい影響を与え合える仕事をしていきたいです。