スタートアップの情熱と影響力で世界に革新を/インベストメントマネージャー 髙田洋輔

STRIVEby Hiromi Ozawa

STRIVEでは「その野心を、スケールさせる。」をスローガンに、日々パートナーをはじめとしたメンバーが投資先のビジョンを叶えるため起業家と伴走しています。

そんなSTRIVEメンバーがどんな思いで、何を目指して走っているのか。

今回はインベストメントマネージャーの髙田洋輔(たかたようすけ)がSTRIVEや支援活動にかける思いについてインタビューします。

(以下、太字はSTRIVEタレントパートナーの小沢、回答は全てSTRIVEインベストメントマネージャーの髙田)

キャピタリストは未来の社会を考えていく仕事

ーー髙田さんはSTRIVEに入る前に何をされていたんですか?

2010年に森・濱田松本法律事務所に入所して約9年間、弁護士としてのキャリアを積んでいました。

ーー今はキャピタリストですが、前職は大手法律事務所の弁護士だったんですね

キャピタリストのキャリアとしてはよく珍しいと言われます。森・濱田松本法律事務所では、M&Aや投資、コーポレート・ガバナンスを中心に、General Corporateを含め企業法務全般を幅広く取り扱っていました。

ーーそんな中でなぜSTRIVEのキャピタリストになったんでしょうか?

数多くの投資案件・M&Aに長年携わっていく中で、アドバイザーではなく当事者の立場で関わっていきたいと思うようになったのが一つのきっかけです。特に、投資判断とそれに至るまでの重要な意思決定に、より深く携わりたいという思いを強く持つようになりました。

それに加えて、2016年から2018年の2年間、アメリカで生活する中で、世界において日本の影響力が低下していることを強く感じ、危機感を覚えるようになったことも背景にあります。その経験から、世界でプレゼンスを発揮できるような日本発のスタートアップが必要だと感じるようになり、未来の社会を変革するようなスタートアップを支援する仕事に携わりたいという想いが非常に大きくなっていきました。

ーーアメリカではどのようなことをされていたんですか?

僕の場合は、ニューヨーク大学のロースクールを卒業し、ニューヨーク州の司法試験に合格した後、アトランタの法律事務所で研修を行いました。日本の大手法律事務所では、ある程度の年次になり、TOEFLのスコア等一定の条件をクリアした場合には、こういった形で海外のロースクールや法律事務所で経験を積む機会が与えられます。

この期間に海外の法制度や実務を学び、新たな経験を積むわけですが、弁護士としての学びや経験とは別に、海外で生活していると嫌でも世界における日本の立ち位置みたいなものを考えるようになります。

ーーと、いうとどのようなものを感じたんでしょうか。

世界における日本のプレゼンスや影響力が低下していると感じるようになったんです。日本で生活していると、世界で日本がどう評価されているかをそれほど意識することはありませんでしたが、日々アメリカで過ごしながら見聞きする情報の中で、日本が良く取り上げられていれば誇らしく、逆に残念な気持ちになる経験もありました。

僕が参加していたのはLL.M.というプログラムで、アジア、ヨーロッパ、ラテン・アメリカ、アフリカといった世界各地から法律分野のプロフェッショナルが集まっていました。その中で、各国の友人との会話や授業で取り上げられるのは中国企業の台頭やアメリカのプラットフォーマー企業の拡大であって、日本の企業や経済について関心が及ぶことはほとんどないということに気付かされました。

そういった環境の中、日本とアメリカ・中国との差は何か、日本の経済力や影響力を再度押し上げるためには何が必要なのかを考えるようになったんです。

世界において日本がプレゼンス・影響力を発揮していくべき

ーー髙田さんがアメリカから帰国した後の心境の変化はありましたか?

アメリカでの経験は、日本におけるスタートアップの重要性を意識する上での原体験になりました。アメリカや中国は世界を代表するサービスを生み出していますが、日本では社会に影響力を及ぼすような新たなビジネスが生まれておらず、そのことが日本のプレデンスを低下させている一つの要因だと思うんです。

アメリカでは、スタートアップのサービスが日常生活に突如として浸透していくことは「よくあること」です。それは僕が居た2年間でも当然のように起きていました。ライドシェアや電動キックボード、電子決済や民泊といった新しいサービスが突如として現れ、瞬く間に日常生活で利用されるようになります。まさに、スタートアップが社会を変革していると肌で感じることがあります。日本ではそういった状況がまだまだ不足していると感じていました。

ーーそれで実際にスタートアップを支援する仕事に深く携わっていきたいと思ったんですね。

そういった思いで2018年の夏に帰国したので、日本に戻ってからは、日本のプレゼンスをもう一度押し上げるような新たなビジネスに挑戦するスタートアップを支援したいと強く思うようになりました。

ーーそこからSTRIVEとの出会いがあったんですね

弁護士としてもスタートアップの支援はもちろん可能ですし、社内外の弁護士は極めて重要な役割を果たすので必須の存在です。しかし、自らもリスクをとって、より直接的なステークホルダーとしてスタートアップの支援を行いたいという思いが募り、STRIVEへ参画しました。

ーーちなみに、弁護士のキャリアに未練はなかったんですか?

いまの時代、弁護士もキャリアの幅は広がりつつあります。弁護士として蓄積した知識や経験、人脈は、弁護士業を離れても十分に活かすことができます。その意味で、弁護士としてのキャリアを活かすためのキャピタリストへの転身だと思っています。

アメリカでは弁護士資格を持ったベンチャーキャピタリストが数多く活躍しています。日本の場合、弁護士からキャピタリストへの転身は珍しいですが、僕がこういったキャリアを歩むことで、日本でもキャピタリストが弁護士の新たな選択肢の一つになればと思っています。

弁護士としての知識、経験、ネットワークを武器に、全力で起業家を支援する

ーーキャピタリストとして髙田さんはどのような部分でハンズオンしていきたいと思いますか?

スタートアップでも様々な局面で法務のニーズがあります。契約書や社内規程の作成といった日々の法務、業規制の対応、ストックオプションの設計、人事労務や顧客トラブル、他社との重要な業務提携やM&A、クロスボーダー・ディール、株主総会やディスクロージャー等の株主対応を含めた上場後のコーポレート・ガバナンスなど、法務に関連する事項を幅広く支援することができます。

こういった法務に関するトピックについて、支援先スタートアップの起業家からまず第一に連絡が来るような関係を築いていきたいと思っています。もちろん、スタートアップも外部の弁護士に依頼して問題を解決することが多いですが、その事業により精通したキャピタリストを介した方が早く解決する場合もありますし、そもそも外部の弁護士に依頼せずに済むこともあります。

弁護士としての知識や経験だけでなく、弁護士のネットワークも大きな武器になります。特にアーリーステージのスタートアップでは、法務の問題が生じた場合に、そもそもどの弁護士に依頼すれば良いのかが分からないというのが通常です。実際、どの弁護士に依頼するかは死活問題なのですが、STRIVEの支援先スタートアップに対しては、その問題の専門分野の弁護士を幅広いネットワークの中から素早く的確に紹介することができます。

いずれにせよ、弁護士としての知識、経験、ネットワークを駆使して、支援先スタートアップの当事者として問題の解決に全力で取り組み、成長を後押しすることができたらと思っています。

ーー分野としてはどのような領域の支援に強みを持たれてるんでしょうか?

特に近年、規制業種でビジネスを始めるスタートアップが増えていると感じています。暗号資産や革新的な金融商品の開発といったFinTech、自動運転やドローン等のMaaS、ゲノム編集等のバイオテクノロジー、遠隔診療、民泊など、許認可や規制対応が必須となる領域でスタートアップが台頭し始めています。こういった規制業種のスタートアップを支援する上では、法律知識や法的な素養が大きな強みになります。

最先端領域では、法制度の変革を求めて官公庁との折衝を行うことも時に必要となりますが、僕は金融庁への出向経験がありますので、そこでの経験を活かすこともできると思っています。

もちろん、LegalTechやRegTechといった法務・規制対応をデジタル化する領域はより直接的に強みを発揮できる領域になります。

ーー髙田さんがスタートアップを支援する中で大切にしていることは何ですか?

STRIVEに参画したのは、「日本の経済力や世界での影響力を再度押し上げたい」という原体験からの思いなので、自分の得意領域に限定すべきでないと思っています。

むしろ、もともとの日本の強みである製造業や、日本の産業の非効率な構造をディスラプトするようなサービス、グローバル市場で戦えるビジネスを展開するスタートアップに対しては、幅広く支援を行っていきたいと考えています。

ーー髙田さんから見てSTRIVEはどんなチームですか?

個々のキャピタリストがスペシャリティを有し、タレントパートナーと共に全体で連携して起業家にバリューを提供できるチームだと思っています。個々人が経験を積み、成長していくことで、全体の成長にも繋がっていくような環境だと感じています。

ベンチャーキャピタルは個人商店の集まりのように思われるかもしれませんが、別々の強みを持ったメンバーが集うことでチーム全体としてより強力な力を発揮できるのがSTRIVEだと思っています。

ーー今後、キャピタリストとしてどんなことをしていきたいですか?

しっかりと事業を見極め、投資判断を行い、的確かつ迅速に支援を行う、というキャピタリストとして一見当たり前なことを着実に実行していきたいです。投資判断をしたからこそ、ビジネスの当事者としても責任を持って起業家と伴走したいですね。

日々、様々な起業家が投資の相談に訪れてくれるSTRIVEですが、やはり自分と同世代の人や熱い想いを持つ人が何か一つのことに人生を賭けようとしている姿には心を打たれます。キャピタリストとして、そんな人々と未来を創っていきたいと、強く思っています。

 

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